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軽量形鋼の組立材|つづり合わせ間隔
2023年1月30日(月曜日)
建築業界ではBIMの活用が進み(→BIMの導入状況)、2次元図面では分かりにくかった建物各部の構造を立体的に(見えない部分も半透明にして)表示できるため、設計者からクライアントや施工者まで全員が確認しやすくなりました。
そもそもBIMは、もともと立体の材料を組み立てる仕組みのため、設計図を作成する必要がありません。しかし、法律上、確認申請書に設計図の添付が義務付けられているため、現状では設計図の作成が必要になります。現在は、これがBIMの課題となっています。当然、入力データをもとに平面や立面・断面等の図面を描く機能はありますが、これまでCADを使って作成してきたような設計図を自動的に作成する機能は持ち合わせていません。例えば、BIMの作図機能を使って描きたい設計図を完成させても、変更が生じるとまた作図し直すことになります。したがって、最終段階(確認申請の直前)まで設計図は作図しないというBIM利用者が多いようです。
しかし、わざわざ2次元で表示した分かりにくい設計図は、この先も長く必要とされるでしょうか?BIMソフトで知りたい部分を正確に確認できるし、BIMデータを利用すれば建築材料を直接加工することも出来る。そうなると施工図もなくなり、全てタブレットPC等を使って工事を進める時代がやってくると思われます。
設計図の作成や図面出力の作業がなくなれば、生産性が向上すると同時に、大幅なコスト削減にもつながります。この先、BIMの普及によって設計製図という作業はなくなるといえるでしょう。2020年3月に建築士試験の新制度がスタートしましたが、製図試験については未だ改正されず、鉛筆で設計図を記入するという全く実態に合っていない方法で行われます。建築士にとって、もはや「設計図を作成する」という技術は不要になるため、製図試験は、近い将来、設計の能力だけを問う方法に変わると考えられます。
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