
構造設計にもAI導入!
2023年12月26日(火曜日)
日本建築士事務所協会連合会の情報誌「日事連」の7月号を読まれた方はいらっしゃるでしょうか。今、「BIMが新しい」と言われていますが、まだ良くわからない方が多いと思います。そこで、とてもわかりやすく掲載された「日事連」の記事から、BIMのポイントを抜粋して紹介します。
建物の3次元モデルで設計するBIM
図面とは、建物を色々な方向や切り口から見て、平面図、立面図、断面図といった2次元の組み合わせで表現する手法です。これに対し、BIMは、コンピュータ上に実際の建物を3次元で作り上げる手法です。
CGと似ているようですが、見える部分だけをモデル化するCGに対し、BIMは壁や天井裏に隠れた柱や梁、配管や空調ダクト等まで忠実にモデル化出来ます。
BIMで作った3次元モデルを外から見ると「立面図」、鉛直方向に切断すると「断面図」が出来上がる・・・正に、2次元情報を組み立てて立体を確認していたこれまでの手法とは正反対です。
BIMのメリットあれこれ
設計の見える化 建物を図面で表現してもなかなか理解しにくいものですが、BIMモデルをみるとまるで完成した建物を見ているようで、全ての部分を容易に認識することができます。
約束される整合性 図面を途中で変更すると、関連する他の図面も修正して整合させる必要がありますが、実際にはそこで修正間違いが起こりがちです。その点、BIMでは3次元の基データを修正し、図面を描き直すだけ・・・整合性が自動的に取れるので、チェック作業が大幅に省力化できます。
フロントローディング 施工段階では、とかく意匠、構造、設備の干渉(部材がぶつかり合う)問題が起こりがちですが、BIMには干渉チェック機能があるため、設計段階でそれを発見することができます。このことをフロントローディング(作業の前倒し)といいます。
小規模事務所こそ有効 今のところBIMを導入しているのは大手企業か数人の設計事務所が多いようです。例えばプロポーザルにBIMを使うと、少人数でも大手と同じような提案を作成できる上、作図も1枚1枚CADで描くよりBIMモデルから描かせるほうがはるかに速いです。
(文献:日事連2013.7より)
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