
高断熱住宅は夏に涼しいか?
2019年8月29日(木曜日)
「断熱材を入れてあるのに、なぜか家は暖房が効かない。」と言う方はいませんか?
もちろん暖房能力の問題はありますが、意外と見落とすのは「気密性」の問題です。「しっかり断熱材を入れるから大丈夫。」と言われ、気密については気にしなかったという方が多いのではないでしょうか。
実は、これが大きな間違い。気密を取らない場合、暖房した暖かい空気は部屋上部の僅かな隙間から逃げてしまい、その分だけ床廻りの隙間から少しずつ冷気が入り込んでいるのです。隙間は新築直後は大丈夫でも、10年もしないうちにできてしまうので、「建てたときよりもなぜか暖房が効かない。」というのも当然ですね。気密は、内部結露の防止にも欠かせないので、新築するときには必ず気密が完全に取られているかどうか確認しましょう。
気密を取ればもうひとつ、内部の空気を計画的に入れ替えるための機械換気が必要になります。換気システムの省電力化は進んでいるので、気密を取らないためにロスする暖房エネルギーに比べれば、換気の電力量は全く問題になりません。室内に汚染空気が滞留しないようにするためには、室温を下げないように建物全体の空気をゆっくりと入れ替える換気システムを専門家に設計してもらいましょう。
(文献:日経アーキテクチュア2011-7-10より)
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