耐震天井技術基準|国土交通省告示第771号を公布

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耐震天井技術基準|国土交通省告示第771号を公布

2014年2月25日(火曜日) テーマ:★建築情報をみる・耐震

  平成24年7月の「建築物における天井脱落対策試案」について、その後検討が繰り返された結果、平成25年7月12日に建築基準法施行令の一部を改正する政令等が公布され、同年8月5日に耐震天井に関する一連の技術基準の告示が公布されました。(平成26年4月1日施行)

  これにより、大臣が指定する「特定天井」については、技術基準に従って天井が中地震で損傷しないことを検証する必要があります。大空間の天井はおよそ対象となりますので、注意しましょう。その概要は、次のとおりです。

■対象となる天井=特定天井

次のいずれにも該当するもの(軒天井も対象となる)

・人が日常立ち入る場所に設けられた吊り天井

・高さが6mを超える部分の面積が200㎡を超えるもの

・天井全体の重量が2kg/㎡を超えるもの

(重量を天井に負担させる設備機器等も含まれる) 

■検証の方法

次のいずれかのルートを適用

a.仕様ルート

b.計算ルート

c.大臣認定ルート  

a.仕様ルートの概要

①天井の単位重量を20kg/㎡以下とする。

②天井材をねじ、ボルト等で相互に緊結する。

③吊り材の受け材は、十分な剛性と強度を確保し、主要構造部に緊結する。

④吊り材にはJIS規格のボルトを用いる。

⑤吊り材・斜め部材は埋込みインサートやボルト等を用いて主要構造部に緊結する。

⑥1㎡につき1本(6kg/㎡以下は0.5本)以上の吊り材をバランスよく配置する。

⑦天井面に折り曲げや段差を設ける場合は、連続させない。

⑧吊り長さを3m以下とし、天井面に平行な受け材を設けて長さに差異をつけない。

⑨V字状の斜め部材を必要な数だけ両方向にバランス良く配置する。

⑩天井と壁等の間に6cm以上のクリアランスを設ける。

⑪屋外に面する天井は、風圧で脱落しないように取り付ける。 

b.計算ルートの概要

①吊り材や斜め部材をバランスよく配置し、天井面に十分な面内剛性を持たせる。

②水平震度法、簡易スペクトル法、応答スペクトル法のいずれかで安全を確認する。

③周辺の壁等との間に必要なクリアランスを設ける。 

c.大臣認定ルートの概要

①時刻歴応答解析で設計する建物については、個別に認定を受ける。

②特殊な構造の天井については、個別に認定を受ける。 

■既存建築物に対する措置

・増改築や大規模の修繕

・模様替を行う場合は、この規準を適用する。

・既存不適格建築物に対する特例を適用する場合は、次の落下防止措置を講ずる。

   天井下に落下防止ネットを設ける

   天井裏に落下防止のワイヤ等を取り付ける

 

耐震天井図.jpg

 



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